この記事では、2021年のAlexa Skills Kitに関わる新機能をご紹介します。新しい情報をいち早くお届けするため、日本語未対応の機能やベータの機能もございます。日本語未対応の機能は、日本語対応が決まりましたら本記事もしくはブログ、技術資料でお知らせいたします。
APL 1.9
APL1.9では、オーサリングツールの改善と新しいモバイルのviewportプロファイルが追加されます。オーサリングツールには「コードビュー」と「GUIビュー」のタブが追加され、編集が便利になりました。また、「コンポーネントを追加」と「コンポーネントを削除」のボタンも追加され、GUIビューでの作業中に項目がどのようにドキュメントに追加されるかを確認しやすくなりました。
技術資料:APL 1.9の新機能
Alexa Conversations 日本語ベータ版
Alexa Conversationsは、ダイアログ管理に対するディープラーニングベースのアプローチであり、より少ないコード量で自然な音声エクスペリエンスを作成できます。このたび、日本語のベータ版がリリースされましたので、ぜひお試しください!
技術資料:Alexa Conversationsとは、Alexa Conversationsガイド付き開発エクスペリエンス
アラビア語
Alexaが正式にアラビア語(Arabic(SA))に対応しました。サウジアラビアとUAE向けのカスタムスキル 、フラッシュブリーフィング、スマートホームスキルを作成することができます。
Alexa Entities GA (日本語未対応)
Alexa Entitiesを使うことによって、スキルはAlexa Knowledge Graphから人や場所などの情報を取得することができます。Alexa Entitiesのサポートロケールは英語ロケール(en-US, en-GB, en-CA, en-AU, en-IN)とフランス語 (FR)、ドイツ語 (DE)、イタリア語 (IT)、スペイン語 (ES)となります。
技術資料(英語):Alexa Entities Reference
9/28 Amazonデバイス&サービス事業部門の新製品・サービス発表会
9月28日(米国時間)に新しいEcho Showをはじめとする、AmazonデバイスとAlexa関連サービスが発表されました。デバイスやサービスがあるのかぜひご覧ください。(本発表のうち、日本では現時点でEcho Show 15の提供のみを予定しており、他製品・サービスの提供は未定となります。)
記事:Amazonデバイスが描く近未来のテクノロジー&イノベーションの世界 - About Amazon | Japan
イベントの詳細:Amazon Devices & Services news—September 2021
APL1.8
Echo Show 15に対応したviewportプロファイルが2つ、hubLandscapeExtraLarge とhubPortraitMedium が追加されました。画像とビデオの体験をより良くするため、画像ではonLoadとonFail、動画ではonTrackReadyとonTrackFailのイベントが追加されました。
技術資料:APL1.8の新機能
Alexaブログ(一部英語):How You Can Build with Amazon's Newest Devices & Services, 最新のEcho Show 15でマルチモーダルエクスペリエンスを最適化する
Alexa for Apps V2 Send to Phone (Preview版)
モバイル端末以外のAlexa搭載デバイスからスキルを起動した際、ユーザーのモバイル端末に通知でリンクを送信することができます。ディープリンクを使用してAlexa Appからモバイルアプリに遷移することが可能です。事前登録が必要なPreview版となりますのでご注意ください。
技術資料:Alexa for Appsの非モバイルエクスペリエンス(Send to Phone機能)
概要ページ:Alexa for Appsでできること
8/31 Alexa.ProactiveNotificationSourceインターフェース(en_USのみ、日本語未対応)
スマートホームスキルにAlexa.ProactiveNotificationSourceインターフェースを実装すると、ユーザーに通知を送信することができます。例えば、洗濯が完了したときや、掃除機のダストケースがいっぱいになったときなどにユーザーに通知できます。ユーザーへの通知は、「<コントローラーインスタンスのフレンドリー名>が<状態>です」という形式になります。現在日本語は未対応ですのでご注意ください。
技術資料:Alexa.ProactiveNotificationSourceインターフェース
ブログ(英語):Introducing Smart Home Device Status Announcements
APL 1.7
APL for Audioが一般公開され、再プロンプトでのAPL for Audioの使用やサポート対象デバイスでの高品質のオーディオ再生が可能になりました。
技術資料:APL 1.7の新機能
関連ブログ(英語):Every New APL Feature Announced at Alexa Live
8/27 開発者コンソール > インターフェース > APL Viewportの変更について
APL1.5以前からAPLをサポートしているスキルで、開発者コンソール > インターフェース > APL Viewportのチェックが外れている可能性があります。これはAPL1.6でViewportプロファイルが固定値から変動値に更新されたことが原因です。開発者コンソールでチェックが外れておりますが、実際にサポートするViewportはスキルマニフェストに記録されておりますので公開中のスキルの動作に影響はありません。
開発者コンソールのViewportプロファイルとスキルマニフェストは連動しており、開発者コンソールでチェックを入れるとスキルマニフェストに反映されます。APL1.5以前からAPLをサポートしている場合は、古い固定値のViewportプロファイルがスキルマニフェストに書き込まれています。仕様変更により、新しい変動値のViewportプロファイルのみ開発者コンソールのチェックに反映されるため、公開中のスキルでチェックが外れている可能性があります。
公開中のスキルでサポートしているViewportプロファイルを確認するには、ASK CLIの「get-skill-manifest」コマンドでスキルマニフェストを取得してください。
ASK CLIコマンドリファレンス - get-skill-manifest
スキルを再申請する際に開発版でチェックを入れていただければ、新しい変動値のViewportプロファイルがスキルマニフェストに反映されます。また、開発版のスキルマニフェストに新しい変動値のViewportプロファイルを追加することで、開発者コンソールのAPL Viewportのチェックに反映されます。スキル公開後はチェックが入った状態となります。Viewportプロファイルの変動値はこちら:スキルがサポートするViewportプロファイルの選択、ASK CLIまたはSMAPIを使用してAlexa.Presentation.APLを設定する
詳しくはこちら(英語):Alexa Developer Console APL Interface Viewport User Interface Update
8/4 Paid Skills(en_USのみ、日本語未対応)
en-USロケールでPaid Skills(有料スキル)がGAとなりました。開発者は有料のスキルを公開し、ユーザーはスキルを購入して使用します。支払い方法は買い切り型(一度のみの課金)またはサブスクリプション型から選ぶことができます。従来のスキル内課金(ISP)と異なり、ユーザーはスキルストアで有料スキルを購入できます。スキルの公開申請は9月からとなります。
Alexaブログ(英語):Developers can now start building Alexa Paid Skills in the US
技術資料(英語):Understand Paid Skills
7/21 Sync Locales (英語ロケール対象、日本語未対応)
英語ロケールをサポートするスキルで対話モデルの同期、複製ができるようになりました。今まで同じ対話モデルでen-USとen-AUをサポートする場合、サンプル発話の追加はen-USとen-AUへそれぞれ行う必要がありました。開発者コンソールの「言語設定」から「Sync Locales」を有効にして「Primary」ロケールを選択すると、Primaryロケールへの変更が他のロケールへ自動的に同期されます。複製する場合は既存のロケールの「複製」をクリックし、複製するロケールを選択してください。
技術資料(英語):Add Additional Locales of the Same Language to Custom Skills、Clone a Skill Locale(SMAPI)
7/13 Alexa Knowledge SkillsでのSMAPIの利用(en_USのみ、日本語未対応)
2021年4月に Alexa for Business、Alexa for Hospitalityのデバイス限定で使用できるKnowledge Skillsが公開されました。この度、Alexa’s Skill Management API (SMAPI)を使用してスキルの作成やデータのインポートができるようになりました。
Alexaブログ(英語):Alexa Knowledge Skills is now available using SMAPI
7/21 Alexa Live 2021
Alexa Liveが米国太平洋標準時7月21日9時(日本時間7月22日(木) 1:00)に行われます。Alexa Liveは、Alexaスキル開発者、デバイスメーカー、スタートアップ企業、企業経営者向けに、アンビエントコンピューティングの持つ力や音声テクノロジーの最新動向といった情報が満載のイベントです。イベントでは、Amazonのリーダー達による基調講演のほかに、ブレークアウトセッション、デモ、パネルディスカッションといった多数のプログラムから選んでご参加いただけます。参加費は無料で、バーチャルでの開催となります。詳細はこちら:https://developer.amazon.com/en-US/alexa/alexa-live
Alexaブログ:Alexa Live 2021:アンビエントエクスペリエンスの開発とビジネスの成長を後押しする50以上の新機能
Alexa Live 2021 Release Roundup(英語):Alexa Live 2021 Release Roundup
Alexa Live 2021 KeyNote(英語動画):https://www.youtube.com/watch?v=Wgeiwl1XHeQ
Displayテンプレートの廃止について
7月30日にDisplayテンプレートが廃止されます。廃止後ユーザーにはDisplayテンプレートに基づいたマルチモーダルが提供されますが、画面が正しく表示されないなど機能に問題が生じる可能性があります。画面のないデバイスへの応答は今までと同じになります。開発者の皆様には、APLへ移行をお願いしております。
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Displayテンプレートの廃止は7月30日から8月31日に延期となりました。
Alexaブログ:DisplayテンプレートからAPLへの移行方法
技術資料:Displayテンプレートをレスポンシブ対応テンプレートに置き換える
6/18 Alexa Presentation Languageの既知の問題
Alexa Presentation Language(APL)の既知の問題とバグについて新しい技術資料が追加されました。デバイス特有の問題やAPL-Tの問題も含まれています。
技術資料:Alexa Presentation Languageの既知の問題
5/18 「<スキル名>を終了して」の発話についての変更
5月18日より「<スキル名>を終了して」の発話でスキルに「SessionEndedRequest」が送信されるようになりました。カスタムインテントで「<スキル名>を終了して」の発話をサポートしている場合は、「IntentRequest」ではなく「SessionEndedRequest」が送信されるのでご注意ください。
4/7 Alexa Knowledge Skills GA (en_USのみ、日本語未対応)
Alexa Knowledge Skillsは、コーディングなし、呼び出し名なしで組織のスプレッドシートデータについてAlexaに質問することができます。ユーザーは、「Alexa」と言ってから質問することで、さまざまな種類のデータ(組織図、建物情報、イベント、FAQ、用語集、製品カタログなど)についてAlexaに質問できます。知識スキルを構築するには、データのスプレッドシートとAlexa for Business、Alexa for Hospitality、またはAlexa forResidentialが必要です。
Alexaブログ(英語): Announcing Alexa Knowledge Skills for Alexa for Business and Personal Devices (Generally Available): Build Q&A Skills In Minutes Using Only Spreadsheets, Without Writing Code
技術資料(英語):Knowledge Skill Overview
4/1 APL 1.6
APL1.6がリリースされました。主な変更点として、Viewportプロファイルの追加やオーサリングツールの改善があります。また、Lottieフォーマットのアニメーションを Alexa Vector Graphics (AVG)にコンバートして使用することができます。さらに、日本語テキストの改行のために<nobr>タグがサポートされています。
Alexaブログ(英語): Let’s Get Moving! Create Rich Customer Experiences Using New Motion Features Available in APL 1.6.
技術資料(英語):What's New in APL 1.6
3/29 Alexa-hostedスキル コードのインポート
Alexa-hostedスキルでZIPファイルからコードをインポートすることができるようになりました。インポートできるのはコードのみで、対話モデルや、スキルマニフェストはインポートすることができません。また、最初に選択したプログラミング言語(Node.js or Python)を変更することはできません。Alexa Developer Console > コードエディタ > Import Code から試してみてください。
技術資料(英語):スキルコードをインポートする
3/17 WWA(Works with Alexa)のバッジ更新と要件の変更
スマートホームデバイスメーカーが、WWA認定の申請資格を得るためにはWorks with Alexaプログラムガイドラインに従う必要があります。この度、WWA認定バッジのデザインと要件が更新されした。アプリ間アカウントリンクの実装が必須となりました。
Alexaブログ: 新しいWorks with Alexa認定(WWA)バッジと認定要件のご紹介
Alexaブログ(英語): Introducing New Works with Alexa (WWA) Badge and Requirements
技術資料:デバイスのWorks with Amazon Alexa認定を受ける
3/1 Alexa Conversations GA (en_USのみ、日本語未対応)
今までベータ版で提供されていたAlexa ConversationsがGAとなりました。Alexa Conversationsは、ダイアログ管理に対する新しいAI主導のアプローチであり、自然で制約の少ない対話を作成できるようになります。今までとは異なる新しい対話モデルのデザインとなりますので、ぜひチェックしてみてください。
Alexaブログ(英語): Announcing General Availability for Alexa Conversations
技術資料(英語): About Alexa Conversations
チュートリアル(英語):Learn Alexa Conversations
2/9 APL for Audioベータ版 オーディオのトリミング (日本語未対応)
APL for Audio 0.91 (ベータ版)で新たにduration property と repeat filter が追加されました。Duration PropertyでtrimToParentを指定することで、親要素に合わせてオーディオがトリミングされます。
Alexaブログ(英語):Trim Audio to Items of Variable Length Using New Features in APL for Audio (beta)
技術資料:APL for Audioリファレンス
2/9 Alexa Entitiesベータ版 (日本語未対応)
Alexa Entitiesを使うことによって、スキルはAlexa Knowledge Graphから人や場所などの情報を取得することができます。Alexa Entitiesは一部の標準スロットタイプに対応しております。例えば、スキルでAMAZON.Countryを使用する場合、「Canada」という発話のリクエストにはEntityの名前や一意の Alexa Entity ID(internationalized URI: IRI)が含まれます。このIRIへHTTP GETリクエストを送ることで情報を取得します。「Canada」のようなAMAZON.Countryのスロット値では、国境を接する国、首都、通貨や人口などを取得することができます。
※現在日本の開発者アカウントでこの機能をテストすることはできません。関連部署と調整中ですので、USのアカウントをお使いいただくか、今しばらくお待ちください。
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2/22より日本の開発者アカウントでもテストできるようになりました!
Alexaブログ(英語):Announcing Alexa Entities (Beta): Create More Intelligent and Engaging Skills With Easy Access to Alexa’s Knowledge
技術資料(英語):Alexa Entities Reference
サンプルコード:AlexaEntitiesCookbookExample
1/29 日本向けの新しいFunの発話スタイル
Alexaの新しい発話スタイル「Fun」は、Alexaの音声の要素を変更することでより明るく印象のある音声を生成します。挨拶やアニメーション、子供向けの物語などでより元気でフレンドリーに聞こえる音声のスタイルを設定することができます。
Alexaブログ:日本向けの新しいFunの発話スタイル
技術資料:音声合成マークアップ言語(SSML)のリファレンス - amazon:domain
1/20 ASK Toolkit for VS CodeがSelf-hostedスキルに対応
ASK Toolkitは、Visual Studio Code(VS Code)の拡張機能です。今までAlexa-hostedスキルにのみ対応していましたが、スキルのエンドポイントに個人のAWSリソースを指定するSelf-hostedスキルでも使えるようになりました。Alexa-hostedスキルとは一部仕様が異なるのでご注意ください。たとえば、コードのデプロイはASK CLIやAWS CLIで行う必要があります。
技術資料(英語):Create and Manage Skills in Visual Studio Code
1/19 Multi-Value Slots (日本語未対応)
一部の英語ロケールで、Multi-Value Slot (MVS) が利用できるようになりました。今までスキルで複数のスロット値を受け取るためにはサンプル発話でその数だけスロットを追加する必要がありました。MVSを利用すると、一つのスロットで複数の値を取得できるようになります。
詳しくはこちら:MVSが一部英語ロケールでGA提供開始
Alexaブログ(英語):Now Available: Use Multi-Value Slots to build more Natural conversations
技術資料(英語):Collect Multiple Values in a Slot
1/14 Alexa Energy Dashboard (日本未対応)
Alexaのスマートホームデバイスのエネルギー量の消費を管理するダッシュボードがリリースされました。スマートホームスキルでデバイスの検出にデバイスが消費するエネルギー量を定義すれば、消費量をAlexaアプリで参照できるようになりました。全体的に消費されているエネルギー量や、デバイスごとの消費量も確認できるようになり、最近の消費のトレンドも自動的に表示されます。
Alexaブログ(英語):Now Available: Enable Your Customers to Track and Manage their Devices’ Energy Usage with the Alexa Energy Dashboard